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親の連帯保証人になり失敗した話

連帯保証人は逃げ切れない

連帯保証人とはお金を借りた人(債務者)が返済出来ない状況になった場合、自分(連帯保証人)がかわりに払うという契約す。

にしざわみつき
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母が払えなくなった場合

私が残金を払わなくてはいけませんでした

母が死亡した時点で残高が40万ほどだったのでなんとか返済することができましたが、何百万ともなると自己破産しなくてはいけなかったでしょう。

当初の借入は合計561万円。平成20年(2008年)に300万、翌年261万円借入れています。

8年で完済する予定のはずが、2023年に亡くなるまで15年もの間完済出来ていませんでした

連帯保証人になった理由

借入れ当時、母の年齢は61歳。

長い間商売をしており、店舗を移転したいということで今回借入する事になりました。

わが家の場合は「持ち家」だったので、家に「抵当権」を設定し、連帯保証人もつけることで無事借入に成功。

抵当権とは

債務者、連帯保証人ともに返済が出来ない場合、家を売却して債務を回収できる権利。
借入が複数ある場合、第一抵当、第二抵当と、何社も抵当権を設定している事がある。
売却しても債務が回収できない場合、差額は負債として払わなければいけない。

移転することで商売も軌道に乗り順調に返済出来るかと思いきや、実は他にも借金をしており借金を借金から返すといった自転車操業で状況は悪化する一方でした。

抵当権より先に連帯保証人に請求がくる

債権者が家を競売にかけるのはものすごく手間と労力がかかるので、まずは連帯保証人に一括請求がきます。

私も何度か連絡がきましたが、その度に母が延滞分を払っているような状況でした。

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連帯保証人の責任をわかっていない場合もある

連帯保証人は支払い義務から逃れることは出来ません

私の母は恥ずかしながら「借金は踏み倒せる」「連帯保証人は逃げ切れる」と思っているタイプでした…。

にしざわみつき
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借金や連帯保証人は

5年から10年で「消滅時効」が成立する場合もありますが

あまり現実的ではありません。

放置しておくと裁判や強制執行などで「給与差押え」などが行われる事も。

実際はどこへ逃げてもかならず所在がわかりますし、逃げている間に延滞金・損害金が加算されています

借入時は金利のことを考えていない

母は生活が派手でいつも貯金がない状態。

当時は祖父母が残した実家に住んでおり、家賃が15万の賃貸物件で商売をしていました。

その後近くにある店舗付き住宅を購入しようと実家を売却し、兄弟で分配したあと300万ほど残っていたと思います。

店舗付き住宅はもともと賃貸物件だったせいもあってか購入金額が1200万円

61歳なので住宅ローンが通らず、消費者金融では私が連帯保証人になり561万、その他にも銀行では兄が連帯保証人になり500万、あとは内緒で少額の融資を借りていたようです。

にしざわみつき
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消費者金融だけでも月額15万。

銀行や他の借入れ、生活や店の運営費などを考えてもあきらかに出費が増えていました。

金利を借入の倍近く払わなければいけない場合もある

ちなみに当時の消費者金融の利率は18.25%とかなり高額。

延滞なく返済した場合、消費者金融の金利だけでも3,674,813円

元々の借入が561万円なので、消費者金融に合計9,284,813円も払うことに。

銀行のほうが金利も低く「持ち家」「連帯保証人」の条件が揃えば借入れ出来るところも少なからずあります。

任意整理してもらった

母の生前、延滞金・損害金が1000万近くになりさすがに払い切れなくなったので、無料相談の窓口に連絡し、弁護士に債務整理を依頼しました。

費用は30万ほどかかりましたがおかげで減額に成功し、月額15万円だった消費者金融の支払いが毎月8万円と負担減。ただし1回でも遅れたら一括請求するとのことでした。

税金は債務整理できない

固定資産税・介護保険・国民健康保険、他にも大量に滞納していましたが、債務整理や自己破産をしても税金は必ず払わなくてはいけません

にしざわみつき
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母は税金も踏み倒すつもりで放置していましたが、財産調査の末貯金を差押えられていました。

税金は金融業より取り立てが厳しく、財産があればこのようにすぐ差押さえがきます。

借金の返済より先に税金の滞納をどうにかしないと、本当に生活できなくなってしまいます。

ただ税金は経済状況に応じて分割払いに応じてもらえる場合があり、減額、免除になる可能性もありますので、払えないと思った時点で請求用紙に記載の窓口に相談して下さい。

税金も借金と同じく期限を過ぎていくごとに延滞金が加算されていきます。

債務や税金の滞納が多すぎて何から手をつけて良いかわからない場合は、一度専門家に相談してみるのもおすすめです。

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遺産相続する場合は借金もついてくる

持ち家や遺産を相続する場合、滞納した税金や借金も相続人が払わなくてはいけません。

相続財産より借金のほうが多い場合やめんどうに巻き込まれたくない場合は「相続放棄」するという方法もあります。

相続放棄とは

亡くなった方の財産について相続の権利を放棄するというもの。
自分に相続の権利があると知ってから3ヶ月以内に放棄しなければならない。

わが家の場合は負債が多過ぎて3ヶ月以内に調査しきれないと判断し、相続放棄することになりました。

おわりに

「名前だけ貸してほしい」「絶対に迷惑をかけない」

連帯保証人をお願いしてくる人は必ずこう言ってきます。

家族、友人、知人、恋人など、大切な人からお願いされる事がありますが絶対になってはいけません

「困っているから助けなければ」という気持ちもありますが、金額が大きくなればなるほど借りた人は払えなくなっていき最終的には連帯保証人に降りかかってきます

断った時点で「縁を切る」「別れる」と言われたら縁を切って別れたほうが自分のためです。

私の母も「絶対迷惑をかけない」と言って支払っていましたが、最後の最後で残念な結果になってしまいました。

ただ私の場合は腹がたつかどうかと言われたら、金額が払える金額でもあったし、親なので微妙なところでもあります。

連帯保証人になってもいい基準は「全額自分が払わなくてはいけなくてはいけない状況になった場合に相手を許せるか」というところでしょうか。

自分の身は自分しか守れませんので、相手を許せそうになかったら「お金のことで揉めたくないから連帯保証人にはなれない」と言って断りましょう。

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